メディアコム特別講義のご案内

2025-06-10

李津娥研究会では、塾生を対象に特別講義を開催します。講師は、メディアコム修了生で、日本初の公認インティマシー・ディレクターとして活動する伊藤樹里さんです。

特別講義

  • 日時:2025年6月27日(金)6限(18:10〜19:40)
  • 会場:三田キャンパス南校舎445教室
  • 主催:慶應義塾大学メディア・コミュニケーション研究所 李津娥研究会
  • 対象:慶應義塾大学学部生・大学院生
  • 参加登録(※要keio.jp認証)6月25日(水)締切
    https://forms.gle/nfofd66DYD2ZHReT6

講師

伊藤 樹里 氏
慶應義塾大学法学部政治学科卒業、メディア・コミュニケーション研究所修了。日本初の公認インティマシー・ディレクターとして、舞台や創作の現場における「同意に基づく演出環境」の整備に取り組んでいる。2023年、インティマシー分野における国際的な専門団体IDC(Intimacy Directors & Coordinators)の第2回研修コホートにアジア出身者として初期メンバーの一人に選出され、認証を取得。ドラマトゥルクや演出家としても活動し、文化的背景をふまえた国際共同制作やリサーチ型演劇に取り組んでいる。
juriito.com

演題

“同意”とともに進める制作:Intimacy Directionから見る現場のいま

趣旨

「インティマシー・ディレクター」は、舞台上での親密なシーンを、出演者の同意を尊重しながら演出・振付する専門職です。海外では教育機関や制作現場への導入が進み、業界全体の構造を見直す重要な革新として注目されています。日本でも現場での関心やニーズは高まりつつありますが、制度的な整備はまだ始まったばかりです。 本講義では、インティマシー・ディレクションの基本的な考え方に触れながら、現場での観察や実践のプロセスを紹介し、「いま、何が起きているのか」「どのような課題と向き合っているのか」をともに考えていきます。これから創作や制作の現場に関わる学生や若い世代にとって、未来のものづくりを考える上で手がかりとなる視点や問いに出会う時間となることを目指します。

概要

  1. インティマシー・ディレクター、コーディネーターとは
    自己紹介
    職業としての役割・歴史的背景(#MeToo以降の業界変化)
    国内外の導入事例
  2. 合意形成に基づく創作とは
    「同意」とは何か?(Yes/Noだけではないグラデーション)
    なぜ今、制作において必要とされているのか
    インティマシー・ディレクションの流れと手法
    舞台・映像・広告、それぞれの現場でどう関わるか
  3. ディスカッション/Q&A
    制作現場でのリアルな課題
    リーダーとしてこの分野をどう捉えるか
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伊藤 樹里さん